超能力者(エスパー)少女探偵団【ムーサ】
「ま、まだこの部屋に犯人が居るのかな……」
「いや、それはねーよ。人が隠れられる隙間なんて、この教室には無いぜ」
よく見ると確かに、棚やロッカーはたくさんあるけど、どれも物が置かれてて隙間が殆ど無い。
「それにしても、なんで初等部の問題用紙なんだろ?」
「さーな」
―――ピーンポーンパーンポーン、ポーンピーンパーンポーン―――
「ん?チャイム?」
「ああ、初等部のチャイムだよ。中等部はまだ授業」
「授業の始まりのチャイムか?」
「うん、時間的に多分そうだよ」
「ふ~ん、じゃ、さっきまで初等部は、休み時間だったってことか……」
園森が面白がるように腕を組みながら私の少し前に立つ。
完全に探偵気取りだ。
「そうだけど……って!まさか、初等部の子を疑ってんの?!」
「いぇす!」