超能力者(エスパー)少女探偵団【ムーサ】

 急に歯切れ悪く、言い訳するみたいに女の子は言った。

 そして、教室が段々ざわつき始める。

 ……ん?なんで?


「それ、嘘だろ?さっきトイレ掃除の事務員の人に聞いたけど、誰もいなかったってよ」


 今まで黙って壁に寄りかかってた園森が、私の隣に来て言い放った。

 教室内が、一層ざわめきを増していく。


「ちょっと、園森?!いつの間にそんなこと聞いたの?あとビックリさせちゃダメでしょ!」


 私はこしょこしょと小声で叱った。


「ビックリさせたのは悪かったよ。あとトイレの件は透視で分かった。これで確信が持てたよ」

「は?どういうこと……」


 私が言い終わる前に、園森は私を押し退けて、教壇の真ん中に立った。

 その瞬間、しんと静まり返る教室。

 教壇で生徒を睨むように見つめるガラの悪い女の子……

 なんか、高校の鬼女教師みたい。


「正直に言ってほしい。その空って奴は今どこにいる?」

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