超能力者(エスパー)少女探偵団【ムーサ】
「あ、あの……お姉さんたち」
花ちゃんから怯えたように可愛い上目遣いで呼ばれ、心臓が一瞬跳ねる。
あれ、私たち何かしちゃったかな?それとも、授業サボってること指摘されちゃう?!
「お姉さんたちは、その、どんな人なんですか?」
え?
竜太くんも、園森の方を指さして、私に聞く。
「そっちのお姉さんは、私たちの作戦のこととか、空くんのこととか、分かってるみたいでしたし……一体、何者なんですか?」
……え。
な、なんて答えればいいんだろう……
授業サボってる不真面目な中学生なんてそのまんまなこと言えるわけ無い……
思わず隣を歩く園森の横顔を見つめる。
自信に溢れたようで、迷いの無い、キリッとした顔。
ボサボサの鬣みたいなショートヘアを揺らしながら、園森は堂々と胸を張って振り返る。
二人は、その迫力に目を丸くしていた。
「あたしたち?あたしたちは……」
廊下の窓から指す日光が、園森の顔をスポットライトのように照らす。