超能力者(エスパー)少女探偵団【ムーサ】
教室に入ると、クラスメイトの視線が一斉に私に向く。
そりゃ、一ヶ月もこのクラスにいなかったから、急に来たら驚くだろうけどさ。
こうやってジロジロと見られるの、私は大嫌い。
―――何見てんの?珍獣を見るような目はやめて。
そんな意思を込めて睨みつけると、すぐにビビって全員前を向いた。
そう。それで良い。
助けられないなら、助ける気が無いなら、心臓を抉られるような気持ちにさせるのなら、最初からこっちを向かなければいい……。
一番廊下側の一番後ろの自分の席に着く。
ここに来るのは一ヶ月ぶり。ちょっと懐かしい気分。
「はーい、じゃぁ今から転校生を紹介しまーす!」
教壇にいる葛城先生が高い声をあげる。
「園森さん、入って」
ガラララ……