超能力者(エスパー)少女探偵団【ムーサ】

 自分の椅子に座って、天井を見上げ、ふぅっと息を吐く。


 そっと自分の左眼を軽く押さえた。

 それにしてもあの子―――園森とか言ったっけ―――はどうして普通にやれるんだろう。

 私は怖くて仕方がないのに……

 と、コンコンコンと扉をノックする音が聞こえた。

 あれ?

 おかしいな。

 葛城先生だったら、さっきみたいにノックの前に私の名前を呼ぶはず。

 他の人間は私のことはほったらかしにしてるから、ここには絶対来ない。

 それなのに、しっかりとこの部屋の扉をノックする音が聞こえる。

 誰だろう……?

 不思議に思いつつ、返事をして扉を開けると―――


「よぉ」

「!!?」


 例の転校生、園森がニヤッと笑いながら立っていた。

改めて顔をよく見ると、結構可愛い顔をしてる。

黒板消しを吹っ飛ばして恐喝してたのが虎だとしたら、今は虎柄の野良猫だ。

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