君しか知らない世界
「...リュウジンって言うのか。みんな神山って呼ぶから全然知らなかった、すまん。」
「よく間違われるから別に気にしてねーよ!」
こいつ絶対気にしてる。
「じゃあ、俺リュウジンって呼んでもいい?」
「え!?いいぜ、是非呼んでくれ!!あっ、もう部活の時間だから行くわ!じゃあなカズマーガレット!!」
「頼むからカズマーガレットだけはやめてくれ。」
最後の俺の声はリュウジンに聞こえたのだろうか。聞こえてない気がするのは言うまでもない。
それにしても、俺の周りには似たような奴らが集まってくるのか?
「へえ!男の子の友達第1号だね!」
先程から、リュウジンと話している時やたら前の席から視線を感じていた。
「別に第1号じゃない。もともと他のクラスには友達がいるんだ。」
「ふーん。」
「なんだよ。」
「じゃあ、女子の友達1号はあたしじゃないかもしれないってこと?」
「俺は高校に入ってから女子が苦手になっただけで、別に小中の時に女友達がいなかったわけではないから。」
「そうだよね〜!てか、なんで女子が苦手になったの?」