君しか知らない世界

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「え〜、今日からF組の担任になった、藤沢浩史だ。今年からこの榊高校に赴任したばかりでわからないことだらけだが、みんなと仲良くなれたらいいなと思う。担当教科は男子体育なのでこのクラスの男子は関わることが多いな。まあ、1年間担任としてよろしく。」



体育教師っぽい挨拶から始まったこのクラス。
実際、1年生の時の友達は居てもクラスが多いこの高校では、ほとんど見たことない顔ぶれが揃うクラスとなった。

吉田、という俺の苗字は毎回クラスの出席番号の最後になることが多いが、今回ばかりは渡辺さんという女子が俺の後ろの席に座っている。

窓際の席は風が来るし、外を眺められるから結構好きなんだけど、今回ばかりは少しばかりか嫌だと思ってしまった。


前後隣、全て女子。


女子はうるさくて苦手だ。


最近、テレビドラマに出演している俳優がカッコイイ〜だの、新しく出来たカフェのメニューがオシャレだの、1つのことにどれだけ大きな声で話せば気が済むのだろう。

女子はおしとやかであれ。

俺の勝手な偏見だが、女子はおしとやかであるべきだと思う。

こんなことを口に出したらクラスの女子に殺されてしまいそうだ。
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