押してダメでも押しますけど?
「まだ、怒ってる?」
太田川さんが居た頃から悪かった社長の顔色は、未だ悪いままだ。
そんな顔色が悪い社長に、潤んだ瞳で見られると、何だかすごい悪い事をしている気分になる。
思わず眉間に皺を寄せると、まだ私が怒っていると思ったのか社長は困った顔をした。
「悪かったよ。失礼な事を言ったって反省してる・・・」
シュンとうなだれる社長をみて胸がギュッとなる。
もういいですよ・・・そう言おうとすると後ろから声がした。
「あかりさん、もう許してあげてください。」
その声はりっちゃんだった。
「岩倉!」
味方が出来て嬉しそうな声を上げる社長にりっちゃんはとどめを刺す。
「私の席からずーっと社長が見えて鬱陶しいんです。」
その言葉に、思わず笑った。りっちゃんらしい・・・
他のみんなも笑い始め、社長はちょっとご機嫌斜めだ。
「もう怒っていませんよ。」
和やかな雰囲気に押される様にそう言うと、社長は笑顔になった。
「本当か?!良かった!ずっと許してもらえなかったらどうしようかと思ってた。」
子どものように笑う社長をみて思わず笑みが溢れた。
「社長、コーヒーお飲みになりますか?」
「おう!あまーいやつね。」
「かしこまりました。」
後日、りっちゃんは、『この時の社長は見えないしっぽを千切れんばかりに振ってました』
と言った。
太田川さんが居た頃から悪かった社長の顔色は、未だ悪いままだ。
そんな顔色が悪い社長に、潤んだ瞳で見られると、何だかすごい悪い事をしている気分になる。
思わず眉間に皺を寄せると、まだ私が怒っていると思ったのか社長は困った顔をした。
「悪かったよ。失礼な事を言ったって反省してる・・・」
シュンとうなだれる社長をみて胸がギュッとなる。
もういいですよ・・・そう言おうとすると後ろから声がした。
「あかりさん、もう許してあげてください。」
その声はりっちゃんだった。
「岩倉!」
味方が出来て嬉しそうな声を上げる社長にりっちゃんはとどめを刺す。
「私の席からずーっと社長が見えて鬱陶しいんです。」
その言葉に、思わず笑った。りっちゃんらしい・・・
他のみんなも笑い始め、社長はちょっとご機嫌斜めだ。
「もう怒っていませんよ。」
和やかな雰囲気に押される様にそう言うと、社長は笑顔になった。
「本当か?!良かった!ずっと許してもらえなかったらどうしようかと思ってた。」
子どものように笑う社長をみて思わず笑みが溢れた。
「社長、コーヒーお飲みになりますか?」
「おう!あまーいやつね。」
「かしこまりました。」
後日、りっちゃんは、『この時の社長は見えないしっぽを千切れんばかりに振ってました』
と言った。