離してなんてあげねえよ
弾ける想い
俺は体育祭の片付けを陽暮とやって
そろそろバイト先に向かう事にした
「陽暮~…」
「何?」
「縦割りの時、なんで本気出したんだ?
陽暮だったら
俺の成績に関係ねぇし
負けてもいっか
みたいな感じじゃん?」
「……知りたい?」
陽暮が怖いぐらいの笑顔で
そう言ってきた
「ただ、がんばってみよっかなって
思っただけ
縦割りも
今の状況も」
意味深なその言葉
なぜか引っ掛かる
「ライバルだな
俺たち」
たぶん察しがついた
「負けねぇ」
そう言い換えしてやった