離してなんてあげねえよ



『「湊っ!!!???」』



宙を舞った携帯電話から私の声が消えるように聞こえた



まさか


こんな事



有り得るはずがない…!



「湊っ……!!!?」



「み……か…さ」


「湊っ!!?」




そのまま湊は私に小さな箱を差し出した



「湊っ!湊っ!」


「好き…だよ…」




そう言って、笑い



ゆっくり




ゆっくり



目を閉じた






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