離してなんてあげねえよ



私は手を払い除けた




「私は遊びに来てるんじゃありません



目上の人を敬うように」


一瞬怒られるかと思ったが



意外にも蓮水君はニコッと笑い




「お堅い先生だな



壊したくなる」



彼はオレンジジュースがついた指を



ペロッと舐めて




私を包むように


壁に手をあてた






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