離してなんてあげねえよ
ふっ…と空気が揺れた気がした
【気がした】のではない
そうだったのだ
大切な物を守るかのように
私は遥清君の腕の中にいた
「なに入れてんの?」
「ちょっと…!!!
作るのに邪魔…!」
「何入れてるか教えてくれないと
どかなーい…」
「…梅だけど?」
「う…うめぼしっ!?
それだけはやめてくれ…」
「嫌いなの?」
「大っ嫌い」
意外に子供みたいな
ところもあるのね…
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