白衣の王子様
-陽太side-
今日も1日頑張ったな〜
なーんて思いながら
カルテの最終確認。
ミスしてたら次患者さん来た時
困るからね。
久々に広斗連れて
呑みにでも行こうかな。
広斗も今日はもう上がりだし。
コンコンッ… コンコンッ
…
陽) 「 … はーい 」
もう7時過ぎてんのに
誰だろう?
看護師は結構前に帰ったし?
何て思っていると
美) 「 すいません!!!!
急患です!!! 」
陽) 「 … ん? 」
うん一瞬耳を疑ったよね〜
だって7時過ぎてさ、
院内暗くなってんのに
本当心臓に悪いわ〜〜
美)「 友達が … ッ 、
具合悪いらしいんで
診てもらえませんか? 」
あー友達ね。
てっきりこの人かと思ってさ?
元気じゃん … (笑)
なんて自分にツッコミを入れる。
陽) 「 その子はどこにいる?」
美) 「 待合室に居ます … 」
陽) 「 よしっ、時間過ぎてるけど
そこまで必死ならね〜
友達思いなんだね 」
今時こんなに友達が苦しんでることに
必死になれる人なんて居るんだ…
まあ少なくとも俺の友達の中には
居ないだろうな 。
しまい終えた聴診器を
引き出しから取り出し
首に掛ける 。
ラスト診察頑張りましょか 。