ミュンミュンゴシップ
教室を出てサークルに向かおうとするあたし。

前を歩いていたはずの梨李菜が振り返りあたしの方にくる。

「な…何ですか。」

多分顔は嫌悪感が露になっているだろう。

「美結ちゃんさ。友達いないでしょ。」

いないとは言え、お前にだけは言われたくなかった。

「それがなんなんですか。」

少し声を張ってしまう。

「分かってるんじゃない?あたしが言いたいこと。」

「ペア組めって事ですか?」

「そう言うこと。それとそんな嫌悪感露にされるとか慣れてるから。嫉妬なら嫉妬とか言えば?」

梨李菜はそれじゃあよろしくとだけ言って去っていった。

嫉妬じゃないから決して違うから。
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