ミュンミュンゴシップ
「それが嫌なら示談金で解決しても良いわよ。」

そう実祐希さんが言う。五十川さんは少し驚いた顔をしたが平然な顔に戻った。

「それも一つの方法ではありますが。どういたしましょう。」

はあ…未成年のうちにこんなめんどくさいことを起こすなんて…あたしってなんでこんな関係続けてたのかしら…。

「とりあえず、貴女の通帳見せなさい。それで示談金って決まるのよね？」

そう言って五十川さんに確認する。

実祐希さんの目的はお金なのでしょうか。

あたしはしぶしぶ通帳を持ってきて渡した。

「…。貴女いい歳して定職就いてる？なんかバイト代って感じなんだけど…。」

「定職ってまだ先です。私まだ学生ですよ。」

そう言うと実祐希さんはすごく驚いた顔をした。

「え？貴女どうみても25歳以上よね。」

そんなに老け顔に見られてたなんてあたし信じられないしショックで言葉がでないわ。

近くにおいてあった財布の中から学生証を取り出して見せる。

「先月19歳になったばかりです。」

そう言うと実祐希さんは頭を抱え込んだ。

「相澤さんはまだ未成年者でしたか。でしたら吉野さん。示談金やら損害賠償訴訟を起こすのは難しいかと。」

なんかよく分からないけど裁判なし？

「もう。踏んだり蹴ったりだわ。わかった。お金とれないならどうしようもないわ。悪いのはうちの旦那なのね…。」

「そうですね。未成年者相手ですと保護者から損害賠償金をいただくと言う形になりますが世間体を考えるといろいろと…。」

なんだかよくわからないがお咎めなし？

「とりあえず相澤さんはこちらの書類にサインをお願いします。」

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