にんじんは甘い、ピーマンは苦い
ヒロは、みんなを守ろうと先頭に立った

上手く状況が理解出来ていなく、呆然と立っているのが、なつだった

「ヒローーー!!」

「なつーー!!!」

なおっぺと、俺の声が街に響いた

ドンッと鈍い音が響いて、目を開けた時には、ヒロとなつは倒れていた

…嘘…だろ

「おい、嘘だろ」

早く救急車!と、周りで騒いでいる声が、耳に届かないくらいに、ただただなつを見つめた

なおっぺは、ヒロを揺らしていた

起きて、起きてと叫びながら

翠は、掠れた声で「行かないで、夏菜」

涙すら、出ていなかった
< 59 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop