にんじんは甘い、ピーマンは苦い
「俺が!俺が悪いんだ!!」

お母さんが、病院に急いできた時には、夏菜は手術中だった

パンッ

病院内に響いた痛々しい音

「バカ言うんじゃないよ!!紀莉子さんの気持ち考えなさい!」

どうやら、叩かれたのは俺で

母親に、怒鳴られているのも俺のようだ

「…痛てぇ…...痛てぇよ、母さん」

「夏菜は、大丈夫よ」

きっと大丈夫と言いながら、母さんは俺を抱きしめた
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