ラヴ・ラヴァーズ・キス
ところがーー

私の想像を裏切り、母は義父と見つめ合い、すっかり女の顔で指先まで絡めている。

いやいやいや!!

いいのか?あれで!

「失礼ですけど!」

私は、なるべくキリッと義父を睨みつけ口先を尖らせて言った。

「失礼ですけど、お子さんについては母にどんなご説明を?」

義父は、え、と、とぼけた風に微笑み母を見やる。

「喜美に…嘘なんか、つかないよ?」

「悠人さん…」

いやいや!!
何ほだされそうになってんだ!

「すみませんが、質問に答えて下さい!母は、お子さんのこと知ってたんですかね?」

大方、昔の写真でも見せてたんじゃないの?

さすがに、コレを知ってたら再婚なんてーー
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