腐れ縁の悪友と元よわむしクン。
そんなわけで入学式が行われる講堂に2人で向かった。
なんとこの学校入学式には親は参加できないという意味不明な決まりがある為、親が付いてこれるのは講堂の入口までだ。
まあ親はどちらとも元々来ていないので問題はない。
「うっはー、金かかってんねぇ」
「私学かよ」
体育館の入り口付近では、既に人で一杯でがやがやしている。
親が特にわんさか集まっているのだ。
「…お母さん、行ってくる!」
「待ってるから!」
などという意味不明な感動の別れがあちこちで行われている。
邪魔だ。邪魔。さっさと帰ってくれ。
そんな講堂は白を貴重とした大きな洋風の建物。5年前の建て替えの時に増設されたらしい。
なんか所々に複雑な模様(多分美しい部類の)が彫ってあり、とにかく豪華だ。薔薇のような感じではなく、大人な…。
もういい、とにかく高級感溢れる建物ということだ。
そこから来る疑問はなぜこんな建物を建てるお金があるのか。
すいません、こういうとこすぐ気になるもんで。
公立だし、5年前の建て替えでもだいぶ使ったはずだ。
「「まさか…税金…だと?」」
同じことを考えていたのかクソ野郎と声が被った。
皮肉なことにこういう所だけ似ているのだ。
しかし税金というなら国家問題である。