腐れ縁の悪友と元よわむしクン。
「えー、えーと、藤野鎖杏(フジノサナ)…」
「…花澤翔(ハナザワショウ)…」
「「あった!」」
人気の少ないクラス名簿が書かれた掲示板の前で、クラスを探す。
ちょうどこのクソ野郎も見つけたみたいだ。
「え…お前も8組なの?」
「え…お前8組?」
「「明日から学校休もう」」
何故かこのクソ野郎と同じクラスらしい。
小学校から何かと腐れ縁で悪友とかいう存在で、中学も一緒。
幼馴染みとか従兄弟とかそんなんではないが人とつるむのが面倒臭い私にとって唯一話せる人なのだ、一応。
クソ野郎はどうなのか知らないが、中学でもほとんどいつも一緒にいた。
そんなんがクラス同じとかでいいのか?
「折角ぼっち貫けると思ったのに…」
「勘違いすんな俺がいてあげてんの」
「黙れ」
翔(クソ野郎と言い過ぎたので名前で)は何かと小学校4年からクラスが全て同じである。
なんだこれは運命とかだったらマジで泣く。
「もういいや、今年も1年付き合ってあげるわ」
「それこっちのセリフだから」
お互いにニッと笑い合う。
何だかんだ言ってずっと一緒にいるし、うん。
「5組だっけ、行こ、翔」
「8組な」
今日初めて?のツッコミを貰い校舎へと歩いていく。