コイビト以上?




「あと一つ…」

「え?」

「あと一つ物申したいのですがよろしいでしょうか葵さん…」







ぽかんとした葵



忘れたとは言わせないから


卒業式





「何で教えてくれなかったの?
少しでも会いに行きたかったんだけど…」

「だからー卒業式なんて大したことないじゃん

何で?そんな大事?」

「大事っていうか…それ」

「ん?」






ずっと気になってたこと




葵のブレザー






一個もボタン…ないんですけど



よくそんな肌蹴た格好で彼女の実家来れたな…






「あー。仕方ないよね。女の子達がくれっていうんだから。俺モテるし。」

「ブレザーのボタンもネクタイもないくらいモテるんだね葵。恐ろしい…」




そうだよね

高校生には高校生の青春の仕方があるからね



そんなボタンって、ベタなことで一喜一憂するることない





葵がモテるのは周知の事実



今更心配することでもない






むしろここまで毟り取られて気持ちがいいくらい…




< 28 / 89 >

この作品をシェア

pagetop