コイビト以上?
「もーほんと欲しがりさんなんだからー」
頭を撫でて
得意気に笑う
私の首に掛けられた葵のネクタイと
握られたブレザーのボタン
「えぇ………」
「要らねえのかよ」
「要る…………要るっ!」
「菜成こういうの好きじゃないと思ったけど
だけど第二ボタンとネクタイだけは他の子にあげる気にはならなかったから先にとっといた
要らなかったら泣きながら燃やしたよ
今日俺カッコつけすぎ?」
もう………何なの葵
カッコつけすぎだよ
カッコ良すぎるよ
…………ばーか。
葵が3年間、身につけていたボタンとネクタイ
私が卒業する時はそんな青春染みたこと一切なかったら
遅れてきた青春………って感じ
密かに憧れてたりした
葵は全部叶えてくれるね…
悔しい、本当に悔しい
悔しい程、葵の事が好き
「葵ー…」
「こらニオイ嗅ぐな変態」
「へへ、葵の香りがするー嬉しいー…」