Hazy moon night
ハヤテはフラフラしながら、いつもメグミがピアノを聴く時に座っている席に倒れ込むようにして座り、机に頭を乗せて目を閉じた。

ほどなくして、いつものように音楽室に顔を出したメグミが、ハヤテのそばに近付いた。

「ハヤテ…寝てるの?」

メグミは声を掛けても気付かないハヤテの寝顔を覗き込み、優しく頭を撫でて微笑んだ。

「メガネ、外すね。」

メガネをそっと外すと、メグミはハヤテのすぐそばに膝をついて額を寄せ、ジッと寝顔を見つめた。

「ハヤテは自分をわかってないんだね。ピアノ弾いてなくても、ハヤテはかっこいいよ。」

メグミは小さく呟いて、ハヤテの頬にそっとキスをした。


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