Hazy moon night
ハヤテが合唱部の伴奏者を引き受けてから、初めての木曜日。

誰の目も気にせず好きなようにピアノが弾けると、ハヤテは軽い足取りで音楽室へ向かった。

(何弾こうかなぁ…。)

楽器店をまわって見つけたり、友人から譲り受けたりして集めた譜面を入れたバッグを手に、ハヤテが音楽室に足を踏み入れた時。

ピアノのそばの窓際の席で、一人の女の子がうつむいて座っている事に気付いた。


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