Hazy moon night
「それでもハヤテはピアノ弾くんだね。」

「オレには他に何もないから。ピアノ弾いてなかったら、自分の存在する意味もなくなる。」

ハヤテが自嘲気味に呟くと、メグミは両手でハヤテの頬を包んで、覗き込むようにジッと目を見つめた。

「前も言ったよ。ピアノ弾いてなくても、ハヤテはハヤテでしょ。少なくとも私にとっては、ハヤテの代わりなんていないの。ピアノ弾いてなくても、私はハヤテが好き。」

「うん…。」

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