Hazy moon night
「ハヤテって呼ぶの、やめてくれる?」

「どうして?」

「名前、気に入ってないから。」

「なんで?」

「似合わないから。」

「…そんな事ないよ?」

「あるよ。“ハヤテ”なんて、名前だけ聞いたら、どんな颯爽としたカッコイイヤツが現れるかと思うけど…実際のオレは地味で目立たないメガネの人だから。」

ハヤテがボソボソと呟くと、女の子はおかしそうに笑う。

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