Hazy moon night
ハヤテが浅井と話していると、メグミは居心地悪そうに席に戻り、帰り仕度を始めた。

「川嶋…こんなところで何やってるんだ?受験勉強はしなくていいのか?」

「…帰って勉強します。さよなら。」

(あっ…メグミ…。)

卒業生のハヤテと二人きりでいるところを元担任の浅井に見られて気まずかったのか、メグミはハヤテに声も掛けないで、慌てて音楽室を後にした。

(入試直前の大事な時に、在校生でもない彼氏と校内で二人きりで会ってるとか…なんかまずかったかな?)

「澤口、川嶋と知り合いなのか?」

「まぁ…。たまにピアノ聴きに来るんです。」

< 434 / 651 >

この作品をシェア

pagetop