Hazy moon night
ライブ中、メグミは、兄のショウタの勇姿を観に来ていたソウタと一緒にいた。

ライブの前やライブ中は、メグミと一緒にいる事ができないのは、もちろんわかっていた。

それでも、メグミとソウタがただの友達だとわかっていても、遠目に見てもお似合いな二人の姿に、ハヤテは軽い嫉妬を覚えた。

出番を終え一度楽屋へ戻った後、ハヤテはできるだけ平静を装いながらも、客席にいるメグミのそばへと急いだ。

整った容姿と、高校生とは思えない色気を持つメグミは、誰がどう見ても目立つ。

ソウタが隣にいた事で知らない男に声を掛けられたりはしなかったが、男たちがチラチラとメグミに視線を投げ掛けている事に、ハヤテは気付いていた。

(ソウタのおかげでメグミが変なヤツに絡まれなかったって事か…。目の前にいるのに、隣にいて守れないって…他の男に守られてるって…なんか悔しいし、情けない…。)


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