Hazy moon night
居酒屋を出てしばらく経った頃、黙って歩くハヤテに手を引かれるまま歩いていたメグミが、ハヤテの腕をもう片方の手でギュッと握りながら尋ねた。

「ハヤテ、どうしたの?」

「え?」

「さっきからずっと黙ったまま歩いて…どこに行くつもりなの?」

(あ…。何やってんだ、オレ…。)

いろいろな事を考えているうちに、随分歩いたらしい。

打ち上げで思ったより多く飲んだビールと、その後かなり歩いたせいで、ハヤテは少し酔いが回って、いつもの自分なら絶対有り得ない事をしたり、言ったりしてみようかと思った。

(メグミ、困るかな?たまには困らせてみようか…。どんな顔するんだろ?)

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