Hazy moon night
何もかも、幻みたいなもんだから
翌週、いつものように合唱部の練習のために高校を訪れたハヤテは、職員室の前で顧問の白川に声を掛けられた。

「澤口くん、ご苦労様。」

「こんにちは。」

「やっと次の伴奏者が見つかってね。卒業生で合唱部のOGなんだが、来週から来てもらえる事になったんだよ。」

「あっ、そうなんですね。良かったです。僕もそろそろコンクールの練習に本腰入れたいと思ってたんで。」

「今週いっぱいだけ、よろしく頼むよ。」

「わかりました。」

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