Hazy moon night
「残念だねぇ…。浅井先生、急な出張でいらっしゃらないみたいだよ。」

「えぇーっ?!」

(オレ呼び出しといてほったらかし?!)

メガネの青年がガックリと肩を落とした時、後ろで誰かが上着の裾を引っ張った。

(…ん?)

振り返ると、そこにはこの学校の制服を着た女の子が立っていた。

ツヤのある長い髪と、少し大人びた顔立ち。

短めのスカートからスラリと伸びた足。

見るからにモテそうな、男がほっとかなさそうな、大人っぽい雰囲気の女の子。

リボンの色から、3年生の生徒らしい。


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