Hazy moon night
どんなに過去を悔やんでも戻れない事はわかっているけれど、せめて“愛してる”とハヤテと抱きしめ合ったあの日に戻れたら…。

いつもメグミのためにピアノを弾いてくれた、大好きな優しいハヤテを想いながら、メグミは譜面を抱きしめたまま、また溢れる涙で頬を濡らして家までの道のりを歩いたのだった。



メグミはいつもハヤテと歩いた帰り道を、泣きながら歩いていた。

どんなに好きでも、もう2度と顔も見たくないと言われるほど、ハヤテに嫌われてしまった。

せめて話を聞いて欲しかった。

好きなのはハヤテだけだと言った事も、ずっと一緒にいたいと言った事も嘘じゃないと、わかって欲しかった。


< 509 / 651 >

この作品をシェア

pagetop