Hazy moon night
ハヤテの事が好きなはずなのに、心は浅井を求めていないのに、メグミの体は浅井のその手で与えられた快感に抗う事ができなかった。

そして、一番見られたくない姿を、一番見られたくない人に見られてしまった。

メグミは、いつかハヤテが、簡単に男と二人きりになるなと言っていた事を思い出した。

あんなにハヤテが大事にしてくれたのに、結局自分が一番、自分を大事にしていなかったとメグミは気付いた。

ハヤテの心を傷付けてしまった自分は、好きだと言う事ももう許されないのかも知れない。

“絶対に離さない”と言ってくれたハヤテが、“もう2度と顔も見たくない”と言った。


ハヤテを失って、これきりもう2度とハヤテに会えないくらいなら、このまま消えてしまえたらいいのにと、メグミは涙をポロポロこぼしながら歩いた。




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