Hazy moon night
パティスリーを出る頃には雨も上がり、二人は手を繋ぎ、指を絡めて歩いた。

「メグミは引っ越したの?」

「うん。両親が離婚して、あの家売りに出したから。今は大学の近くで一人暮らししてる。」

「大学、受かったんだ。おめでとう。」

「ありがとう…ハヤテのおかげ。」

手に持ったケーキを見ながら、ハヤテは呟く。

「ケーキ、どこで食べよう?」

「少し遠いけど…私の部屋、来る?」


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