Hazy moon night
ハヤテはため息をつきながら鞄を持って立ち上がった。

(ホントになんて言うか、強引って言うか、わがままって言うか…。)

学校を出ると、特に何を話すでもなく、駅まで黙って歩いた。

気の利いた話のひとつでもできればいいのだろうが、これと言って話題もない。

(そんな事できてたら、今頃もう少しはモテてるよ、きっと。)

ハヤテは自分の事を、つくづくつまらない男だと思いながら、ただ黙って歩き続けた。

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