Hazy moon night
翌日の夕方。

父親と一緒に自宅に戻ったハヤテは、久し振りに帰省した兄と、珍しく家にいた弟と一緒に酒を飲みながら、母親の作ったお節料理とお雑煮を食べた。

今まであまり、こういった家族団欒の経験がほとんどなかったが、最近なんとなく、母親が優しい表情をしているような気がする。

前からそうだったのにハヤテが見ようとしていなかったのか、本当に母親がそう変わったのかはわからない。

ハヤテはただ、家族で一緒に食卓を囲めるくらいの、当たり前の家族に近付けた事が、素直に嬉しかった。



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