Hazy moon night
夜が更けて来ると、東京から帰ったばかりで少し疲れていたハヤテは、家族より一足先に部屋に戻った。

メガネを外してベッドに仰向けに寝転がり、天井を見上げた。

少し酔いの回った頭に、ヒロの言葉が蘇る。


“将来を決めるのはオマエだ。
自分のやりたい事や夢をあきらめるのを、
あの子のせいにだけはすんな。”


ハヤテはヒロの元で今までとは違う形で音楽をやっていきたいと思いながらも、離ればなれになってメグミに寂しい思いをさせたくなくて、ヒロに正式な返事をするのをためらっていた。

一度は別れた事を悔やみながら、あきらめようとしたメグミと再び出会い、お互い同じ気持ちだとわかって、もう一度付き合う事ができた。


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