Hazy moon night
「ハヤくん、最近どうしてる?」

「今はハヤテが忙しくてあまり会ってないけど…。イタリアに留学してたのは知ってる?」

「兄ちゃんから聞いた。なんかすげーコンクールで最優秀賞とったんだって?」

「うん。それから学内のコンサートなんかで、ピアニストに選ばれたり…ヒロさんの後ろでキーボード弾いたりしてる。あ、そうだ。」

メグミは鞄の中から、買ったばかりの音楽雑誌を取り出した。

「ハヤテ、ここに少し写ってるんだ。」

「うわ、マジか!!ハヤくんかっこいい!!」

興奮気味に雑誌を見ていたソウタが何気なくページをめくって、ヒロのロングインタビューの記事の文字を目で追うと、怪訝な顔で首をかしげた。

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