Hazy moon night
「ハヤテ、どうしたの?」

「メグミとそんな話、したなぁと思って。」

「朧月夜の事?確か…ぼんやり霞んだ春の月の夜…だったよね。」

「うん。よくできました。」

ハヤテが笑うと、メグミも嬉しそうに笑った。

「春になったら一緒に見られるかな、朧月。」

何気なく言ったメグミの一言に何も答える事ができなくて、ハヤテは立ち止まってメグミを抱きしめた。

「ハヤテ…?」

「少しだけ、このままでいさせて。」

「…どうしたの?」

「ごめん…。」


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