Hazy moon night
ハヤテはメグミの目に溢れる涙を長い指で拭いながら、静かに話を続けた。

「初めて自分がやりたいって思う事を見つけたんだ。でも…メグミに寂しい思いさせてるって思ったら…オレはそれを言い訳にして、メグミに会いたくて、途中で投げ出して帰って来るかも知れない…。それだけはしたくない…。」

「じゃあ…私はどうなるの?」

「会いたくても会いたいって言えないようなつらい恋は、メグミにはもうさせたくない…。今だってなかなか会えなくて寂しい思いさせてるのに…何年もメグミを待たせるなんて…オレにはできないよ…。だから、もう……終わりにしよう…。」

ハヤテは、何よりもつらい言葉を口にした。

メグミの目から溢れたいくつもの涙が頬を濡らす。

「待ってよ…。なんで一人で決めちゃうの?私の事、もう好きじゃないの?」


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