Hazy moon night
ハヤテは初めて見る金髪の自分に驚いた後、大声をあげて笑った。

“ハヤテに派手さとか求めてない”と言っていたメグミが、今の自分の姿を見たらなんと言うだろう?

“似合わないよ”と笑うだろうか?

それとも、“金髪でもハヤテはハヤテでしょ”と言うだろうか?

離れてもメグミの事を一番に考えてしまう自分に苦笑いしながら、ハヤテは溢れそうになる涙を、メグミが好きだと言っていた長い指で拭った。



その夜、ハヤテは自分の部屋へ戻ると、窓を開けて空を見上げた。

空にはぼんやりと霞んだ月が浮かんでいる。

(ホントの朧月夜だな…。)


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