Hazy moon night
「拾って声掛けようとしたら、もう姿が見えなかったから。放課後、大学に届けようと思ってたの。ここから近いし。」

「ありがとう。これがないと入校許可証、出してもらえなくて…。助かりました。」

「どういたしまして。役に立てたみたいだし、会えて本当に良かった。」

女の子は嬉しそうに笑うと、手を振って去って行った。

(随分かわいい子だった…。)

自分の母校にあんなにかわいい女の子がいるのかと思いながら、ハヤテはその後ろ姿を見送った。




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