あのころ

蘇生

これも後で聞いた話だが、この根元救急病院には
この夜あと二人が担ぎ込まれ一人はダンプカーに両足を轢かれ
もう一人はアリーナで転倒した男子大学生だった。

ダンプのおじさんは両足を切断。そして転倒大学生は翌日亡くなった。
運命とは不思議だ。私は生き残った。一生掛けて何をすればいいのか
しっかりと分かり始めていた。

私の手術はすぐに始まった。これまた不思議なことに眼科専門の
第二日赤の友人が根元病院に来ていてその医師による応急手術。

家族が呼ばれ「右目を摘出しないと左目も失明します」
ということで翌日第二日赤で摘出手術が行われた。
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