あのころ

うさぎ

人を幸せにできる聡明な子にという訳で、祈りをこめて、仏の悟り
仏知見から知見(ともみ)と名づけることにした。
しるみしるみと言われていたそうだが、すまない。

○お前はもう忘れたかもしれないが

福の川の家で座談会があってお母さんと二人羽織をしてくれたことがあった。
お母さんが余興でこんなことをするなんて、すごく内心驚いた!

○お前はもう忘れたかもしれないが

岡崎動物園に行った折、なかなか人の前に出れなくて、おかあさんが、
「割と臆病なのよ、この子」
と言ったことを憶えている。その時、
「そうかな?」と思った。

○お前はもう忘れたかもしれないが

ウサギが飼いたくて、飼ってたよな。
福の川では飼えなかった。すまん。

便座にはまった話、しっかり憶えてます。
小学校にお前を訪ねて行った。

教室に入ったら先生に追い出されました。
何をしゃべったかは憶えていません。

あのころお母さんは一番大変だったと思います!

< 19 / 20 >

この作品をシェア

pagetop