青春に、寄り道中。
だって、私が学校でいやな思いをしていたことも……。
お母さんは言わなかっただけで、ずっと気づいてたって言ってたし。
「もう少しでご飯できるわよ」
「じゃあそれまでにシャワー浴びてくるね」
そう言って、リビングを出てお風呂場へと向かった。
それから急いでシャワーを浴びてから制服に着替えて、またリビングへともどった。
イスに座ると、お母さんがテーブルに朝食を並べてくれた。
今日の朝食は、ハムとマヨネーズとレタスを挟んだパンと、目玉焼き。そして、ちょっと甘いアイスコーヒー。
ここにきてから、お母さんと朝ごはんはいっしょに食べれるようになった。
夜はひとりのときもあるけど、こうやっていっしょに食べれるのはやっぱりうれしいな。
「そうだ、明日になったら制服が届くみたいよ」
「本当? でもこの制服でもう慣れちゃった」
「だけどもうそろそろ寒くなってくるでしょ、ちょうどいいじゃない」
お母さんのうれしそうな言葉に「そうだね」と笑って返した。