青春に、寄り道中。
「あ、練習するみたい。沙莉、行こう!」
「うん、そうだねっ」
話題を変えると、沙莉も特になにも聞いてこなくて、私たちは急いで集まるクラスメートのもとへ駆け寄った。
さすがにさっきのことは沙莉にも言えないよ……。
だって、すごい恥ずかしいし。
それに胸はまだ、ドキドキしている。
あれを高瀬くんがなにも考えずにやったのなら、ずるいよ。
「じゃあまずは、バレーの練習しよう!他の子は他の子たちで好きな練習してて」
体育委員の女の子の言葉にみんなは返事をして、それぞれの場所へ移動した。
1時間の間で全部の種目を練習するのは無理だし、順番にやらないと種目が被ってる場合もあるし、一気にはできない。
バレーの子たちはコートへ移って練習を始めたみたいだけど、他の子は遊びながらも練習を始めた。