青春に、寄り道中。



みんなが無理やり話題を変えたような、そんな感じ。



こういうの、前もあったなあ……。
一体、なんなんだろう。

それはきっと、わたしだけがわからないことなんだ。

それってなんかちょっと、寂しいな。


そう思うのは、友だちなのに仲間はずれにされたような、そんな記憶が蘇ってくるからなのかな。



そしてそれから15分後くらい経つと予鈴が鳴って、わたしたちは食堂を出た。

わたしと若菜の前を高瀬くんと沙莉が、わたしたちの後ろを皐くんがひとりスマホをいじりながら歩いている。



「ねえ、若菜」

「ん?」

「あのさ……本当に高瀬くんがマネージャーをやっても平気なの?」



前のふたりや後ろの皐くんの耳に届かないように、こっそりとそう聞いた。


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