青春に、寄り道中。
いったい、なんだろう……。
と、若菜の次の言葉を待ちながら、冷たい水をごくりと喉を通そうとした瞬間。
「……高瀬のこと、好きでしょ?」
若菜の言葉を耳にして、思わず水が気管に入りそうになってむせた。
そんなわたしを見て、「ちょっと、大丈夫?」なんて若菜は聞いてきた。
咳が治ると、わたしは小さく深呼吸をして胸を落ち着かせた。
「な、なんで……わかったの?」
「ほらやっぱり、当たった。 だって華純、わかりやすいんだもん」
「えっ、そんなに!?」
高瀬くんにもばれてたら……どうしよう。
というか、わたしってそんなにわかりやすい?
なんて、いろんな考えが頭をぐるぐると回って、こんがらがりそう。
「でも、やめておきなよ」
そんなときに耳に入った、若菜の少し冷たい低い声。