青春に、寄り道中。






翌朝。
今日も朝から清々しい天気。

いまはまだ涼しく感じるけど、だんだん気温も上がって暑いんだろうな。


なんて思いながら、学校に向かって歩いていく。
登校時間のいまは同じ制服を着る人をたくさん見かける。



この高校の女子の制服は、白襟に男子のワイシャツの地の色と同じような水色のスカーフに、紺のスカートというセーラー服。

わたしの白いベストと紺のリボンと紺のチェックのスカートという制服は、そのさわやかな制服の中だとよく目立っている。


この辺じゃ見かけない制服の人が、そんな彼らと同じところに向かっているからこそ、ちらちらと見られて恥ずかしい。



早く制服届かないかなあ。
ずっとひとりだけちがうのは、いやだ。


教科書もまだ届きそうもないみたいだし……。


しばらくは隣の席になる人に迷惑をかけてしまいそうで、まだ会ってもないのに申し訳ない気持ちになる。


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