青春に、寄り道中。



だけど高瀬くんがわたしの手首を掴んで歩き始めるから、「おじゃましました!」と最後に行ってリビングを出た。



「高瀬くん、メッセージ送ったんだけど見てなかった?」

「あ、ごめん。たぶん返事がくる前に風呂入ったから」



やっぱり、そうだったんだ。


くつを履いて外に出ると、やっぱり冬の夜は寒くてブルッと体が震えた。

あんなに温かいところから寒いところへ出ると、なんだか寂しくなる。



「高瀬くん家ってみんな仲よさそうだね」

「……そう?うるさいだけだよ。ふたりになんかいろいろ聞かれたりしなかった?」

「うん、大丈夫だよ」



そう言う感じが、温かくてなんかすてきだなあって思う。


なんか、ものすごく歩夢に会いたくなってきた……。


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